Bloom Wind Orchestra 活動記録

蓮ノ空の有志吹奏楽団、Bloom Windの活動記録です。

金沢観光案内所ぶるーむ 加賀友禅

  まいどさん〜。

 

  寒さが続いておりますが、皆様体調など崩されていないでしょうか?

 

  Bloom Wind Orchestra(以下、BWO)のスタッフ兼ライターです。お久しぶりに、筆を取らせていただきました。

 

前回の金沢観光案内所ぶるーむ!

 

  ということで、前回はクラリネットパートのともやんさんが「近江町ラーメン」のことを紹介してくださいました。

 

bloomwindorchestra.hatenablog.com

 

  今回は、2度目ましてということで「さて何を書こうかな」と悩んでおりまして……前回は、「加賀伝統工芸村 ゆのくにの森」についてご紹介をさせていただきましたよね。

 

bloomwindorchestra.hatenablog.com

 

 やっぱり日本の伝統っていいよねぇ……と思いつつ、転機が訪れます。

 

  突然ですが……皆さんに問題です。

 

  小学校4年生光村図書出版の「国語 4 下巻 はばたき」に実際に載っている教材は、次のうちどれでしょうか?

 

①夢をかなえる工芸品

②世界にほこる工芸品

③未来につなぐ工芸品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  シンキングタイム……は、ありません。

 

  正解は、③未来につなぐ工芸品です。

 

  作者の想いを読み取り、自分の考えを入れ、引用をしながら作文を書いた上で、興味のある工芸品をリーフレットにまとめるというものです。

 

  教科書で取り上げられていた工芸品は、奈良墨、南部鉄器など。そこから派生して、津軽ビードロ赤べこ、笠間焼、房州うちわ……などなど色んなことを調べたい!と、意欲的に取り組む姿を見ていると……ふと私も調べたいことが出てきました。

 

  折角なら、加賀友禅についてもっと調べたい!

 

  そもそも何故加賀友禅?となると思いますが、皆さんご存知の方も多いと思いますが、Bloom Wind Orchestra設立のきっかけとなったのがアプリ「Link!Like!ラブライブ!」であり、「ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」の存在です。

 

  そんな「ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」と石川県のコラボ第2弾として決定した石川県の伝統工芸「加賀友禅」は、私の心を掴んで離しませんでした。

 

 

  先に言っておきますと、私、日本の「和」が好きでして。和食が好きですし、和服は更に大好きで。そんな自分にとって天国かと思うほど、あまりにも魅力的なコラボに心が踊りました。

 

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  っと、オタク語りし続けてしまいそうになりますが、本題です。

 

  加賀友禅のこと、もっと知りたくないですか?

 

  勉強するにあたって、色々なサイトを覗いたのですが、1番分かりやすかったのはやはりトップに出てきたこちらのサイトです。

 

www.kagayuzen.or.jp

 

  加賀友禅って何?という話から始まりました。個人的には染める際に使っている5色の色「加賀五彩」に惹かれました。

 

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臙脂(えんじ)

 

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藍(あい)

 

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黄土(おうど)

 

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草(くさ)

 

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古代紫(こだいむらさき)

 

  上記たったの5種類です。この5種類の色を使って、あんなにも美しい色を出している、って凄すぎませんか??

  

  組み合わせは幾通りもあるわけですが、繊細な色を使って、手描きで生み出す加賀友禅作家さんの技術を表現しているひとつだと思います。

  サイトにも掲載されておりますが、手描き友禅の制作工程を改めて見てみましょう。


【1図案作成】
  加賀友禅の制作工程は主な工程だけで9つあり、そのすべての過程で熟練の技術が求められます。 一点一点、根気と時間をかけて仕上げられる手描き友禅は、それゆえに高い価値を誇ります。

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【2仮仕立て】

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【3下絵】
  図案の上に白生地を重ねて下から照明を当て、「青花」と呼ばれる露草の花の汁を用いて線を写し取ります。青花は後工程で水ですすぐと跡形もなく消え去ります。

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【4糊置き】

  もち米の粉を蒸して作った糊を紙の筒に入れて絞り出し、下絵の線に沿って細く糊を引きます。これは「糸目糊」と呼ばれ、次工程でさす染料がにじみ出さないよう防波堤の役割を果たします。

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【5彩色】

  加賀友禅制作の中心となる工程で、糊を引いた輪郭の内側に、筆や刷毛を使ってさまざまな色をさしていきます。仕上がりの美しさと品格がここで決まるため、高い技術と色彩感覚が要求されます。

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【6下蒸し】

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【7中埋め】

「糊伏せ」ともいわれ、彩色された部分を糊で伏せ、次工程で地色を染める際にこの部分に色が入り込むのを防ぎます。伏せ糊は糸目糊に比べてやわらかく、粘度もあります。

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【8地染め】
「引き染」ともいわれ、刷毛を使ってきものの地色を染める工程です。平均にむらなく染めるには、刷毛に含ませる染液の量や、刷毛を動かす力が一定でなければならず、集中力と熟練を要します。

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【9本蒸し】

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【10水洗】

  流水で糸目糊や伏せ糊、余分な染料を洗い流す工程です。河川の清冽な流れに反物を広げる「友禅流し」は冬の金沢の風物詩として有名で、今でも数軒の染屋が浅野川で作業を行っています。

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【11脱水・乾燥】

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【12仕上げ】

 

  これだけでも様々な工程を踏み、かつそれをほぼ手作業で行っているというのが本当に凄いところです。

  

  ……とは言ってもです。こちらの情報・知識はどなたでも知れることです。そんなん知ってるよ!という方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。

 

  ということで……ここからは実体験レポートを書かせていただきます。活動記録の中でも登場している「茜や」さんで、マイバッグ型染め体験をしてきました!

 

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  型染め体験とは、その名の通り型に沿って色を染めていくものでした。今回は、マイバッグの制作のため、白いキャンバス代わりのトートバッグの上に型を嵌めて、そのデザインに仕上げていきます。

 

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写真引用元

www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp

 

  型の種類は沢山あり、とんぼや葉、数字や英語、そして私たちにも馴染み深い蓮もありました。その他にも姫だるまという変化球もあり、表現の幅が更に広がります。

 

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写真引用元

shop.akaneya-o.com

 

  パレットに、加賀五彩白い薄め液を出されます。薄め液は色を混ぜる際に使うもので、臙脂に薄め液を入れれば、蓮の花の色である淡い桃色が作れるというわけですね。

 

  専用の筆に色を付けて、先ずは付けすぎた染料を布を使って落とします。染料が沢山付いていると滲んでしまい、仕上がりが残念になってしまうそうです。

  色を付ける際は、型をマイバッグの上に置き、擦るようにして付けていくようです。

 

  私には作りたいバックがありまして……茜やさんがポストしていたこちらのデザインが「可愛いな」と思ったのです。

 

 

  ということでいざ挑戦。

  折角ならスリーズブーケの3人のメンバーカラーを作りたいと思い挑戦するのですが……なかなか上手くいきません。

 

  絵の具と感覚は似ているなぁ……と、小学生みたいな思考を巡らせながら、微調整を繰り返していると、シンプルに塗料が足りなくなってしまい更に四苦八苦しておりました。

  ようやく形になった表面がこちら。  

 

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  最難関は、吟子ちゃんのメンバーカラーでもある「天の原色」でした。この絶妙な色合いが難しすぎて、かなり時間がかかりました。

  体験時間は、1時間程度。限られた時間で作成するのも切迫感があったのですが、裏面もデザインさせていただきました。


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  丁度蓮の花の型があったので、そちらを。グラデーションに挑戦してみようと、葉っぱの辺りは意識してみたのですが……写真だと分かりづらいですね。

  蓮の花は、9人を意識しつつ、カラフルに染めています。この絶妙に色を変えていかのがまた面白くて、これを日常で行っている加賀友禅作家さんには頭が上がりません。

 

  完成したトートバッグは、定期的に色々な場面で大活躍してくれています。やはり自分で作ったものは愛着が湧くというものです。

  ぜひ、皆さんも体験してみてください。

 

  さて突然話は変わるのですが、ネットの海でとあるものを見つけました。

 

 

加賀友禅検定!?」

 

   つい最近、2024年に第1回が行われた加賀友禅検定。加賀友禅の文化、技術、伝統を世代・地域を超えて一人でも多くの方に知っていただき、加賀友禅の魅力をさらに高めていこうというものです。

 

kagayuzen-kentei.jp

 

  実際にサイトには、検定に出題されるサンプル問題などあるので、ぜひやってみて下さい。

  第2回ですが、開催されるのは3月2日。惜しくも、別団体の学会発表があるため私は申し込めないのですが、第3回は挑戦してみようと思っています。

 

  気になる方はぜひ、まだ申し込みは間に合いますので挑戦してみて下さい!

 

 

 

 

 

 

  P.S. 実際に「未来につなぐ工芸品」でリーフレットを作成しました。お手本として作成したものがこちら。

 

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  スペースの都合上、入り切らないものも多々ありますが……こんな風にリーフレットなんかを作ってあげたら喜んでいましたね。

  実際にトートバッグも見せてあげると、凄く興味津々に見てくれて。いつか、金沢まで遊びに来てくれると嬉しいですね。

 

  未来につなぐ工芸品の魅力、皆さんも味わってみてください。