2025年1月4日、石川県立音楽堂。
それはきっと、私たちの音が花開くとき。
蓮ノ空に魅せられた人間が、ファンによる吹奏楽団を立ち上げるまで。
少々自分語りが入ってしまいますが、この記事に残しておきたいと思います。
Part1
とにかく、「ラブライブ!」が好きでした。
高校時代にスクールアイドルの礎と出逢った私は、その後もAqours、虹ヶ咲、Liella!と増えていく夢のカタチを、自分なりに追いかけていました。
数え切れないほどライブに足を運んで、聖地を訪れて。
ラブライブ!の楽曲を演奏するオフ会やセッションにも参加して、同じ志の仲間もたくさんできました。
何をするにも、きっかけは「ラブライブ!」
この作品に出逢っていなければ、今の私はいないでしょう。
けれど、人は誰もが全力で走り続けられるわけではありません。
ライブの度に全国を飛び回っていた自分も社会に出て数年が経ち、少しずつ少しずつ、胸の奥にある炎が小さくなっていくのを感じていました。
Part2
「バーチャルスクールアイドルプロジェクト」
この文字を初めて見たときも、私は手を伸ばせませんでした。
新たな活動を見届ける余力がなかったのです。
しかし、昨年の4月。
「Link! Like! ラブライブ!」のアーリーアクセスが始まり活動記録が公開されると、じわじわと流れが変わり始めます。
当時決して母数は多くありませんでしたが、Xのタイムラインに流れてくる「活動記録」の感想は絶賛ばかり。
そんなに良いんだ、蓮ノ空。
興味は沸いても萎れかけの体は動かず、あっという間に1ヶ月が立ちます。
1ヶ月。
あまりにもこの作品の「1ヶ月」は重く、最初から花帆ちゃんたちを応援している方々の熱も高まっていきます。
「見るなら今すぐにでも見た方がいい」
そんな声がどんどん増えていくのです。
ライブが決まったら、その時に見ればいい。
そんなことを思いながらスクロールしていた指が、ふと止まります。
「ずっと見たかった『ラブライブ!』が、そこにあった」
不意に見かけた呟きが、光と水を与えてくれました。
Part3
Link! Like! ラブライブ!活動記録を読み、With×MEETSを見て、私はあっという間に蓮ノ空に魅せられました。
「限られた時間を精一杯輝く」
「メンバーとキャストのシンクロ」
私たちと同じ時間を生きるスクールアイドルが、時には仲間とぶつかり、支え合い、それぞれの夢を叶えるために走り続ける。
リアルタイムで進行し、ストーリー・配信・ライブを徹底的に「リンク」させる蓮ノ空は、シリーズの集大成だと感じたのです。
特に印象的だったのは8話、そして撫子祭。
不器用で本心を伝えられない先輩たちのために後輩が奔走し、二年生も過去と向き合い、自分の本当の気持ちと向き合い、4人で舞台に立つことを決意します。
曲、衣装、ユニット━━そして想いが伝統として受け継がれていく蓮ノ空だからこそ紡がれた、本当に泥臭く美しい物語。
リアルタイムでFes×LIVEを見ることができたのは撫子祭が初めてでしたが、きっと今、何かとんでもない歴史が刻まれる瞬間に立ち会っているのだと感じました。
その時からです。
再び灯った火を、抑えられなくなったのは。
Part4
突き動かされた何かを、昇華させたい。
2023年7月、気付けば夢中で企画書を書いていました。
花帆ちゃんたちにもらったこの熱を失いたくない。
「今」花咲こうとしなければ、二度と満開には咲けないかもしれない。
そんな思いに突き動かされていたのかもしれません。
自分には何ができるんだろう。
考えた末に辿り着いたのが「音楽」。
下手の横好きでも続けてきたのだから、何か形にできるとしたらこれしかないと思いました。
「あたしと一緒に、花咲こうね!」
━━Link!Like!ラブライブ!活動記録 第1話より
私自身はプロでも、アマチュアの上級者でもありません。
本当にただ好きで続けてきただけで、技術も知識も自慢できるものは何一つない。
それでも、「大切なのはやりたいかどうか」だと伝え続けてくれるこの作品と自分の気持ちに、嘘はつけませんでした。
目標、活動概要、スケジュール。
文字通り「書き殴る」熱量で作ったスプレッドシートを引っ提げて、昔から一緒に音楽を続けてきた仲間に声をかけます。
こうして、私たちの活動記録も始まろうとしていました。
Part5
8月18日。
立ち上げメンバーで企画の詳細を練り、ついにXでメンバー募集を開始します。
撫子祭という節目を経て、蓮ノ空という作品は多くの方々に知られるようになっていました。
とはいえ、主催の私自身は無名です。
初めは少人数でも、地道に活動を続けて少しずつ、想いの輪を広げていこうと考えていました。
しかし。
一人、また一人。
スマホの通知が鳴る度に次々と種が芽吹き、募集開始から1週間後には、20人を超える花束になっていました。
昔から一緒に音楽をやっていた仲間。
Xのポストを見て、新たに加わってくれたメンバー。
限られた青春を一生懸命に走る6人の姿が、こうして「何かを成し遂げたい」と色々な人の原動力になっているのだと、目頭が熱くなりました。
曲・物語・パフォーマンス、全ての質が高く、何よりたくさんの愛が注がれて紡がれている蓮ノ空という作品。
そして「花咲きたい」と願って集まってくれた仲間たち。
背負うべきものは「おもい」です。
でもきっと、背負ったものが大きいほど、咲く花も大きくなる。
メンバーも集まり、ついに団体としての活動記録が始まりました。
吹奏楽という形で、聴いてくださる皆さんの気持ちに満開の花を咲かせてみせる。
そう決めた、私たちの名前は━━
Pat6
2024年4月7日現在、総勢47名。
私たちBloom Windはたくさんの花が集まって、さらに大きな、一つの花になろうとしています。
初舞台は4月27日、金沢駅前広場で屋外ライブ。
続けて5月25日は横浜港北公会堂で、初のホール演奏会となるOpening Concertを開催します。
そして来年、2025年1月4日。
石川県立音楽堂という大切な場所で━━
作品と、金沢と、関わってきた全ての方々への感謝を込めて、
集大成となる「Grateful Concert」を開催します。
ぜひ花開くときを、見に来てください。
ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
2nd Live Tour 〜Blooming with ○○○〜
ツアーを目前に控えたこのタイミングで、拙い文章ではありますが、立ち上げまでの振り返りをさせていただきました。
「あたしと一緒に、花咲こうね!」
そう投げかけてくれた言葉を胸に、私たちは走り続けます。
皆さんの心にも、新しい何かが芽吹くように。
花咲くまであと7日─Blooming With YOU─
主催:るみえる